ファッションの裏側:ファストファッションの闇

みなさんこんにちは、コクレポです。

2013年、ファッション業界の闇が注目されるようになった大きな事件があったんですが、この写真、何が起きてるか分かりますか?

By rijans [CC-BY-SA-2.0]

バングラデシュの首都のダッカで商業ビルのラナプラザが崩壊して、その中で働いていた労働者1,134人が犠牲になったんです。

そのビルには世界的に有名なファッション業界の企業の下請け工場が入っていました。

世界的に有名な企業たちが、劣悪な労働環境や安価な労働力によって収益をあげている労働問題が浮き彫りになって、大きく報道され、ファッション業界の労働問題に注目が集まりました。

ファッション業界の労働問題


ファッション業界にはどのような労働問題があるんでしょうか。

1つ目は児童労働や健康や安全性への問題、強制労働などの労働問題です。

国際労働機関(ILO)は世界中に1億6800万人の児童労働者がいると推測していて、その中でもファッション産業はスキルがなくてもできる仕事がたくさんあり、児童労働が多いです。

それぞれの国の法律で18歳以下の子供の労働や労働時間については規定されていますが、多くの場合無視されています。

ファッション業界は他の仕事に比べて賃金が高いですが、健康や安全性にも問題があります。

服を作る工程で、長い間殺虫剤や鉛系の染料にさらされたり、化学物質の中毒になって、体調を崩したり、最悪死に至る例もあるんです。

ダッカの衣類工場.By Flickr [CC BY-NC 2.0]

強制労働の問題もあります。

ラナプラザ事故の少し前に、首都ダッカ郊外にある縫製工場で火事が起こって、112人が死亡、200人以上が負傷しました。

この時、実は労働者が帰らないように工場に外から鍵がかけられていたため、労働者は火事から逃げることができなかったんです。

もう1つの大きな問題は、賃金などの労働条件です。

バングラデシュでは労働者の最低賃金は月額10,281円相当で中国の5分の1、インドの3分の1とアジアでも最低で、コストを抑えたいブランドにとっては格好の国です。

それではどれぐらい人件費などのコストを抑えられているのか、1,130円のポロシャツで誰にどれぐらいのお金が支払われているのかというコンサル会社の2011年の調査があります。

この調査によると1,130円のポロシャツのコストは458円で、その中の労働者に支払われる金額はたった10円です。

消費者の購入金額から考えれば、工場での労働者の得られる賃金はわずか0.9%しかありません。

いかに労働者が搾取されて、メーカーが儲けてるかがわかります。

なんで労働問題は改善されない?


こんな問題がどうして発生するかというと、ブランドの利益至上主義とファストファッションブームがあります。

ファストファッションとは、最新の流行を採り入れながら低価格に抑えた衣料品を、短いサイクルで世界的に大量生産・販売するファッションブランドやその業態のことです。

常に流行に合わせて商品を変えていくためには、スピードが大事なので、企業は安いお金で長時間働く人が大量に必要になります。

衣類工場の労働者のデモ.
By Sifat Sharmin AmitaCC BY-ND 2.0.

そして製造過程の透明性の低さが、労働問題を改善するのをむずかしくしています。

どういうことかというと、衣服の作成にはたくさんの工程がありますよね。

そのすべての工程を各ブランドが直接担っているわけではなくて、服を作るための生地を作る企業、その生地を作るための糸を作る企業、その糸を作るために原料を作る企業という風に企業は下請け企業、そのまた下請け企業といった形で、たくさんの企業と関係性を持っています。

だからブランドも下請けをすべて把握することはコストもかかるしやりたくないんです。

児童労働や悪い労働環境を隠したりするために、下請けを非公開にしていることも考えられます。

世界の有名アパレルブランド100社の製造過程の透明性のランキングによると、平均23%で、70%以上に達しているのはH&M1社しかありませんでした。TomFordに至っては0%です。

このように多くの企業が透明性を欠いていて、下請けが勝手にやったことであると主張して責任逃れをすることができる状況です。

どんな取り組みが行われている?


それでは現在、どんな取り組みがされているんでしょうか。いくつかピックアップして紹介したいと思います。

バングラデシュのBRT大学の研究チームにより、バングラデシュにある工場を詳細情報を含めて、すべてリスト化し、マッピングするという取り組みが行われ、一目でどこで何が行われているのかわかるようになりました。

また、企業も下請けのリストを詳細情報を含めて公表し始めています。

もちろん、ただ公開するだけではなく、労働問題の現状を実際に変えていかなくてはいけませんが、このような透明性を上げる活動を全ブランドに広げることは大事です。

また最初から、原材料を適切な値段で買うフェアトレードや、雇用主と労働者が同じ立場で労働条件を定めて、搾取をしないフェア労働で服を作るブランドもあります。

日本ではPeople Treeパタゴニアが買いやすいと思います。

他にもいいブランドがあったらコメント欄で教えてくれるとうれしいです。

コラム

流行の服が安くたくさん買えるファストファッションブームでショッピングを楽しんでた裏側では、危険な環境で強制労働や児童労が行われていました。

私的にこのブランドランキングサイトが面白くて、ぜひ見てみてほしいです。

私たちがよく使ってるブランドが何位なのか知れば、ちょっと買い物するときも、このブランドよりこっちのブランドの方が人権に配慮してるから、こっちを選ぼうっていう選択ができますよね。

人権や環境に配慮した当たり前の商品って、ほんとは当たり前なはずなのに、そうでない商品が多すぎて、その価格に慣れてたらすごく高く感じちゃいますよね。

なので、たとえば友達のプレゼントはこういう商品を選ぶとかから始めてみてもいいかもしれません。

ちなみに私はこの前友達にTomFordのプレゼントあげたので、この記事書きながら別のブランドにしたらよかった。。と思いました。知らないってやっぱり罪だなと感じています。

パタゴニアはサイトから一つのビジネス企業とは思えないくらい人権や環境のことを前面に書いていて、さすがだなと思いました。ぜひ見てみてください。

プレゼント選びに迷ったらパタゴニアをまず見てみる、っていうのもいいかもしれません。

このランキングで、2017年までは透明性50%以上の企業が1社もなかったなか、2020年は20社が達成していて、もちろんまだまだ低いけれど、改善はしてるんだなと思いました。

このように、国内外の働きかけによってブランドも少しずつ重い腰を上げだしています。

でも、統計を見てもわかるように、各ブランドが自社の製品に責任をもって、児童労働や強制労働、不当な労働条件をなくすにはまだまだ遠いです。

ブランドに圧力をかけて、改善を促すためにも、私たちが衣類を買う際に、もっと世界の労働問題に思いを馳せることが大事な一歩になると思います。

Fashion Revolutionによるキャンペーン.By greensefa [CC-BY-2.0]

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