古着寄付は迷惑!?アフリカの現状とは?

みなさんこんにちは、コクレポです。

最近は着なくなった服を回収できるボックスを用意しているお店が増えましたね。中には、古着を着てる笑顔の子どもたちの写真があって、世界の困っている人たちに送ります!みたいなのもあります。

私たち的には、いらなくなった服を捨てるのはなんかもったいないし、途上国で服が買えない人たちに着てもらうことができるっていいシステム!って思いますよね。

でもあのボックスの中身は実際はどこにいってるんでしょうか?いらなくなった服全てが困っている人の手に渡って、本当に役立っているんでしょうか?

実は、困っている人の役に立ってほしいという気持ちで寄付したものでも、効果的な支援活動の妨げになっていたり、現地の産業発展に打撃を与えたりしていることもあるんです。

今回は主にアフリカに着目して、古着の寄付活動の現状、それが寄付先を圧迫するとはどういうことなのか、詳しく解説したいと思います。

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世界の古着産業の現状

先進国で集められた大量の古着は、多くが海外に送られていて、金額的にも大きな市場です。

2013年の古着の輸出額は多い国から、アメリカで6憶8,700万米ドル、イギリスで6憶1,200万米ドル、ドイツで5憶400万米ドルとまさにビッグビジネスになっています。

古着の輸出には転売という形だけではなく、寄付という形で先進国から国内外の低所得の家庭に無料で衣類を届けるものもありますが、それは古着産業の中でも一部なんです。

古着産業の問題点

でも、このような古着の寄付には様々な問題があるんです。

まず、先進国での衣類の生産量は多すぎて、着なくなった古着もいろんな方法で回収されていても、再利用できるレベルを上回っていたり、寄付されたものでも使えないものが多かったりなど、結局ゴミとして焼却処分されるパターンも多いんです。

実際、イギリスでは年間140万トンの衣類が埋め立てられています。

また、送られた古着が現地のニーズに合わないという問題もあります。冬でも気温の高い国にコートが送られたり、体型の違いなど、必要なサイズが揃っていないケースもあります。

また、難民に迷彩柄の服が送られることもあり、それを着ている人が軍人に見えてしまって、紛争を経験した国ではトラウマを生んでしまったりなど、送る側からはくみ取るのが難しい問題もあります。

難民キャンプや被災地などでは、衣類以外の必要なものが足りず、衣類が送られてきたところで不要なものとして余るといった状況が生まれ、結局、他の人と物々交換をしたり、転売などが行われることがあります。

このような状況下では、支援物資として衣類をたくさんコンテナに入れて輸送するというのは効率が悪く、スムーズな支援活動の妨げになることもあります。

さらに、このように寄付された衣類はすべてが無料で必要とする人々に配布されているわけではないんです。現地の商人に再販されているものもあって、必要とする人々に届いてほしいという思いで寄付された古着でもビジネスの「商品」になることがあります。

東アフリカ共同体(EAC)諸国では、転売されたもの、寄付されたものを含んで、2014年の古着の輸入額は3億米ドル以上にのぼっていて、それはアフリカの輸入品全体のうち、4分の1を占めています。

また現地の人々が購入している衣類の90%は古着だと言われており、アフリカでは古着は大きなビジネスとなっています。

あれ?ビジネスになっているならいいじゃん!貢献できているのでは?と思う人もいるかもしれないですが、そうではないんです。

この古着ビジネスが勢いを増すことが、結果としてアフリカに経済的打撃を与えてしまっています。

みなさんも地元で生産している衣類よりも安くて、質の高いものがあったらそっちを買ってしまいますよね。

つまり、この大国の参入、そして古着産業の発展によって、地元の繊維産業は衰退していってしまうんです。

その結果、衣類製造工場は閉鎖に追いやられて、そこから大量のリストラも発生してしまっています。実際にガーナでは1975年から2000年で80%の衣類に関わる雇用が減少し、ザンビアでは1980年代の2万5,000人の労働者から2002年には1万人以下に減少しました

アフリカの抵抗

そこで2015年、東アフリカ共同体(EAC)の加盟国は、自社の衣料品メーカーを保護するために、2019年からの中古輸入を禁止すると発表し、古着市場の13%を占める東アフリカ諸国(2015年には合計2億7400万ドル(2億800万ポンド)相当)が関税を課し始めました。

しかし、これで困るのは先進国です。

あまりコストをかけずに利益を得られる大事な市場を失うわけにはいかないため、アメリカは、輸入禁止にする国は、サハラ以南の国々がアメリカ市場に優先的にアクセスできるようにする取り決めであるアフリカ成長機会法(AGOA)の対象外にするぞ!と圧力をかけました。

それによってEACの多くの国々は輸入禁止を撤廃し、関税を引き下げました。(ルワンダは独自の「メイド・イン・ルワンダ」繊維産業を構築するため、堅固に輸入関税を維持し、その結果、AGOAから外されてしまいました。)

新たな課題

といっても、輸入禁止が必ずしもいい結果を生むわけではないんです。ジンバブエでは2015年に輸入禁止の措置が取られていたものが、2017年に緩和されました

輸入禁止措置によって、地元で製造される衣類の需要は急激に高まりましたが、地元の繊維産業がその需要に対応しきれず、それにより、違法に輸入した古着を販売する闇市場が拡大してしまいました。

アフリカが地元の産業を創出、復活させるには2025年までに9,300億米ドルも必要という報告もあり、地元の繊維産業が十分に機能するにはまだまだ時間がかかりそうなのが現状です。

また、古着の輸入は禁止されても、それが中国などで製造される安くて新品の衣服にとって代わられる可能性もあります。

中国は2009年にアフリカのトップ貿易相手国としてアメリカを上回りました。古着だけではなく衣類全般について他国との貿易を見直す必要がありますね。

コラム

私たちが良かれ、と思ってしていた寄付も、実は寄付先の国や地域の発展を妨げていて、先進国のいらないものの押し売りなのかもしれません。

先進国にしてみれば、いらないものを寄付っていう形で助けることができるけど、結局は大国がアフリカなどの国々を利用する手段の1つにもなっていて、世界に「貢献」しているという上手な見せかけにできているんではないでしょうか。

アフリカの発展に本当に貢献するためには、大量に古着を送るのではなく、現地の繊維産業を盛り上げることが必要ですね。また、環境問題のダメージは特にアフリカで大きいことを考えると、大量生産・大量消費のモデルを見直すことの方がよっぽど真の意味で貢献できますよね。

とはいっても、大国にとっても大きな利益を得られる市場で、アフリカの消費者にとっても、安い衣類を手に入れられるため、なかなか簡単にこの現状はなくならないと思います。

最近は古着ブームで古着好きな人が増えてきているなか、ぜひ世界の問題もお話してくれたらなと思います。

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