ベジタリアン、ヴィーガンって?残酷すぎる畜産の実態・環境への害:お肉の裏側

みなさんこんにちは、コクレポです。

みなさん、お肉は好きですか?私は大好きです。

でも最近、ベジタリアンとかヴィーガンっていう言葉、よく聞くようになりましたよね。この人たちの中には、お肉が好きだったけど、食べるのをやめた人もいます。でも、なんでなんでしょう?

今回は、どうしてお肉を食べない人がいるのか、お肉の負の側面について、解説したいと思います。

ベジタリアン、ヴィーガンって?

肉や魚介類など、動物が殺される食べ物を口にしない人を「ベジタリアン」、その主義のことを「ベジタリアニズム(菜食主義)」と呼んでいます。

そして、卵や乳製品、はちみつも含む、あらゆる動物由来の食品を食べない、より厳格な菜食主義が「ヴィーガニズム(完全菜食主義)」で、それを実践する人や食事そのものがヴィーガンと呼ばれています。

では、ベジタリアニズムやヴィーガニズムはなぜ実践されているんでしょうか。

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宗教・動物福祉の考え方

宗教でお肉を食べない人がいるのは、みなさんも聞いたことありますよね。

ヒンドゥー教にはアヒンサー(非暴力・不殺生)という思想が根本にあって、動物を食べることがタブー視されていたり、中国や日本などで食べられているベジタリアン食「精進料理」のように、仏教のなかにも動物の殺生は避けるべきだと考えている宗派があります。ユダヤ教やイスラム教も、豚を始め多くの動物は食べることが禁止されています。

宗教とは関係なく、人間を殺さないのと同じように、動物を殺したりひどく扱ったりしてはいけないという動物愛護の考えもあります。

動物も、人間と同じように喜びや苦しみを感じる(意識・感覚性がある)ことは生物学的にも証明されていて、人間どうしは傷つけ合ってはいけないのに、動物は傷つけていいのはおかしいんじゃないか、という考え方です。

以上は動物を傷つけること自体をタブーとしていますが、「動物を商品としてむざんに扱ったり、大量消費したりするのが間違っている」という、考え方もあります。

残酷すぎる畜産の実態

現代ではモノが大量生産・大量消費されるようになって、動物も同じように「モノ」として商品化され、残酷な扱いを受けています。そこで、人間にとって都合よく搾取されるためだけに、生かされ消費される生命があってはいけないんじゃないか、という考えが出てきました。

実際、畜産ではいかに生産効率を高め、利益を最大化するかが最優先で、その現場はむごたらしいです。

たとえば鶏の卵の生産現場では、雄として生まれたヒヨコはすぐに殺されます。雌鶏もほとんど身動きの取れないケージや過密した飼育場の中で、出血や骨折を繰り返しながら、日光を一度も浴びることなく一生を過ごすんです。

乳牛は生まれてから12時間以内に母親と引き離されて、私たちに牛乳を提供するため、繰り返し人工的に受精させられ、乳が出なくなると殺処分されてしまいます

また輸出する際も、オーストラリアから中東に向けて輸出された羊が、息をすることも難しい船の中で1,000頭以上死んだことが報じられました

このように悲惨な畜産を否定するため、動物性食品の消費をやめることを選ぶ人がいるんです。

動物福祉を理由に肉食をやめる背景には、そもそも動物を食べるべきではないという考えと、畜産のやり方や動物の搾取に反対する考えがあるんですね。

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「ヴィーガン」という言葉は、食品以外でも非動物性の商品について使われていて、ヴィーガニズムを実践する人は、革製品や動物実験のもとで開発された化粧品などの商品にも手を出しません。

イギリスでヴィーガンの数が急速に増えている主な理由は動物福祉のためだと言われています。オーストラリアや他の欧米の地域では、動物の消費をやめるように訴えるデモも起こっています。

環境への害

動物への配慮以外でお肉を食べない理由に、環境保護があります。

お肉を食べることと環境問題って関係なさそうですよね。でも、実は世界で排出されている温室効果ガスの原因の約2割は畜産で、なんと、移動・交通よりも多いんです。

動物(特に牛)のフンは、温室効果ガスの1つであるメタンガスを発生させるんですが、メタンガスの温室効果は二酸化炭素の23倍もあります。畜産で牛が排出するメタンガスは1頭あたり1年間で約100kgなので、約2,300kgの二酸化炭素を出すことに相当するんです。

また、畜産は大量の飼料が必要で、その飼料を育てるには広大な土地が必要で、森林破壊も引き起こしています。現在地球上にある陸地の26%は、飼料栽培によって占められています。

たとえばブラジルでは、破壊されたアマゾン熱帯雨林のうち、約7割が牧草地として使用されていて、残りの土地の多くも牛の飼料となる大豆栽培のために使われています。

また、肉を生産するには膨大な量の水が使われていて、たとえば1kgの小麦を生産するのに必要な水が500〜4,000Lですが、1kgの肉を作るには、その10倍の5,000〜40,000Lの水が必要になります。

持続可能な消費を願う人々がベジタリアンやヴィーガンになったり、意識的に動物性食品の消費を避けているんですね。これは特に欧米では大きなトレンドとなっています。

コラム

お肉が大好きな私にとって、お肉を食べることの悪影響がこんなにあるとは、結構ショックでした。とはいっても、やっぱりお肉はおいしいし、ベジタリアンやヴィーガンになることは難しいですよね。

たとえば毎日お肉を食べてる人は、週1回お肉を食べない日を作るなど、そんなことでもいいと思います。実際、私も毎日お肉を食べていた生活から、できるだけ魚に切り替えたり、お肉も環境負荷の大きい牛肉じゃなく鶏肉にするようになりました。

完全になくすことはしなくても、我慢できる範囲で少しずつ減らしてみるのでいいかな、と思います。

お肉の代わりに野菜や果物の摂取量を増やすことで、生活習慣病が減って、2050年までに800万人の命が救われ、温室効果ガスの排出量を現在の3分の2まで減らし、気候変動や医療福祉にまつわるお金を約1.5兆米ドル削ることができるという報告もされています。

でも、ヴィーガニズムで肉や乳製品の売り上げが落ちている地域では畜産業界が危機感を覚えていて、ヨーロッパでは、お肉に似せた非動物性食品を、肉の代替品として販売することに規制をかけるよう、畜産業界が政府に働きかけていたりします。

食べることひとつでいろんな問題がありますね。そのいろんな問題があることを知ったうえで、今日、何を食べるか選択するのが大切だと思います。

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